絶好の登山日和。涼しい羅臼に慣れた身体にはオホーツクの日差しが厳しいくらいの2日間でした。雪渓は、例年と同等程度・早めの消失・多めに残っている、「混在」の印象。状況は日々変化しています。以下画像・情報は、撮影当時の資料としてご利用いただき、不明点は羅臼ビジターセンターへお問い合わせください。————————————-巡視区間:岩尾別登山口~硫黄山登山口実施日程:7月25日~26日(1泊2日)————————————-①大沢上部数か所に分断されて雪渓あり、下山時は滑りやすいので注意。
②三ツ峰
野営時あと1週間程度は水がとれるだろうが周辺に水場はない。念のため持参が無難。
③サシルイ雪渓
下部は沢状態、結構な水量で流れている。
これが登山道?という声も聞かれたが、これが登山道。
ヤブを漕ぎ、靴を濡らしそうになりながら歩く。
④二つ池1泊2日行程のメイン野営地。南側「地の池」で取水可能だが煮沸必須。浄水器を使うのも方法のひとつ。
景観はよいが夕食時の蚊の襲来には辟易…
ハッカスプレーも気休めにしかならない猛攻撃。
レインウエアなどナイロン系アウターに身を包んでみるものの
鍋の中にも突撃してくる始末。
そのほかハチ、アリなど虫の類、なにしろご注意を!
気を取り直して?翌朝。5時、南岳から日が昇る。周囲はすでに明るい。これから目指す山並みを目線の高さで眺めながら歩むのは縦走の醍醐味。ハイマツ漕ぎは朝露で濡れるが、日差しが強く乾きが早いので気にはならない。⑥知円別平~知円別分岐
南岳を過ぎてのち、しばらくは視界が開ける。ガスの濃い日は迷いやすい。
打ち込んである杭を見落とさないよう進む。
⑦第二前衛峰
ルート上にわずかにかかる雪渓。手前が白いのは、雪ではなく硫黄のザレ場。
⑧硫黄山直下前日の7月25日、山頂付近で滑落事故あり。下山時にルートをロスし5mほど転落。太ももに裂傷を負い自力下山を断念、ヘリによる救急搬送であったことを下山後に聞く。山頂付近は岩場で浮石多く不安定。ルートを外さないよう慎重に。
⑨硫黄沢雪が融けると出てくる大滝。斜面の巻き道を利用して通過。滑りやすい1枚岩や、不安定な雪渓の踏み抜きに注意。
⑩硫黄沢から新噴火口ヤブ漕ぎ箇所途中、ルート脇に多重ロープとピンクテープ、「DANGER」表記。パッと見てはわからないが、のぞきこむと足場がない。足がすくむような崖っぷちがルートだ。踏み外しほか、登山者同士のすれ違いのさい寄り過ぎることのないように。
⑪花々
縦走路上、お花畑が展開している。上画像はオッカバケ北側斜面。シレトコスミレは結実。
★カムイワッカ~硫黄山登山口の道道利用は「通行止め区間の特例使用申請」が必要です。
(知床財団イナバ)