羅臼町内の河川にカラフトマスやシロザケが遡上しています。彼らは春に河川で孵化した後に海へ下り、徐々に日本近海を離れ、北太平洋へと向かいます。約2年間を大海原で過ごすと、『母川回帰性』という習性により、自分の産まれた川へ戻ります。遡上したさけ・ます類はヒグマにとって御馳走です。産卵した卵もオショロコマなどの餌となり、産卵後の死体は水生昆虫の餌になります。さけ・ます類は、多くの生き物に海の栄養を届けてくれる、重要な存在です。
(知床財団・上村)